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永平寺名古屋別院様からの依頼

2011年7月に永平寺名古屋別院様から仏像制作の依頼があり
2014の2月、約3年がかりで8躰もの仏像を制作し納めました。
仏像も大小さまざで大きいものでは等身大のものもありました。
今回、材料は永平寺名古屋別院様からの指定で
福井県にある曹洞宗の総本山永平寺の境内に生えていた
直径3メートルの五代杉を使用しました。

この五代杉は五代義雲禅師が疲弊した
永平寺を再建した時に植樹したものです。

天災で折れてしまい境内にある鐘楼を壊してしまいました。
樹医に頼み残ったところを診てもらったところ、
いつ倒れてもおかしくない状態になっていた木等を
やむなく切り倒しました。
切った杉をそのまま配り永平寺名古屋別院様の元に配布されました。

今回制作した8躰の仏像

白山妙理大権現

釈迦三尊

珍牛老子

加藤老子(加藤老子は大小2躰)

一葉観音

の順に納めました。

永平寺別院 写真 1のコピー 写真 2のコピー


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白山妙理大権現

-白山妙理大権現とは曹洞宗の総鎮守-

曹洞宗の開祖である道元禅師が入宋の際に旅の祈願を
この権現様に祈ったと言われている。
道元禅師が帰国後、曹洞宗を開き福井県の大本山永平寺を開山されて以来、
加賀白山神社を総鎮守と定めた。
現在でも毎年7月中旬永平寺雲水による「白山拝登」が行われ
「白山妙理大権現」を拝し神前にて読経供養が行われている。

白山 正面 白山 斜め


釈迦三尊

釈迦三尊とは釈迦如来を
     中心とした仏像安置の形式。

宗派やお寺によってその形式は変わるが、古くより釈迦如来を中尊とし向かって右を
文殊菩薩、左を普賢菩薩とするこの三尊形式は、日本では最も多くある。

釈迦三尊

文殊菩薩、普賢菩薩

文殊、普賢菩薩とは主に釈迦の脇侍を務める仏。

先に述べたとおりこの2躰の菩薩は日本では、最も多く釈迦の脇侍と
して安置されてきた。

文殊菩薩 普賢菩薩


釈迦如来

釈迦如来とは、「お釈迦様」で知られている仏教の開祖

実在した人物で約2500年前に現在のネパールでシャカ族の
王子ゴータマ・シッダルータとして誕生した。
ある時、東門出たとき酷い老人と出会った。
別の日に南門を出ると病に苦しむ病人がいた。
また、別の日には西門に葬儀の列が通りがかり冷たくこわばった死体を見る。
この「老・病・死」という人間の逃れられない苦しみを目のあたりにした後に、
北門を出ると、清廉な修行者と出会う。
釈迦はこのことがきっかけで城を出奔し修業者となり6年間の苦行のすえ悟りを開き
80歳で亡くなるその直前まで諸国を旅してその教えを広め人々を救った。

釈迦如来 釈迦如来 拡大 釈迦如来 横

文殊菩薩

文殊菩薩とは「三人寄れば文殊の知恵」の語源になった知恵の仏

悟りを得るための知恵を象徴する知徳の仏である。
また、実在した人物がモデルであるといわれている。
文殊菩薩が乗る獅子は、文殊菩薩の知恵が何者にも勝ることを
表している。

騎獅文殊菩薩 騎獅文殊菩薩 拡大 騎獅文殊菩薩 拡大2

普賢菩薩

普賢菩薩とは慈悲の仏

普賢菩薩とは「普く賢い者」という意味である。
また、女人成仏を説く法華経に登場することから、
古より女性を救う仏としても信仰がある。
普賢菩薩が乗るこの象は「決して揺らぐことのない悟りへの精進」を表す。

騎象普賢菩薩 普賢菩薩 拡大2 騎象普賢菩薩 拡大


珍牛老子

瑞岡珍牛老師とは永平寺名古屋別院の開祖

第七代藩主徳川宗春が珍牛老師の隠居所として
建てられた慶雲軒が永平寺名古屋別院の始まりである。
その後、清久寺と改称し1958年に大本山永平寺別院に昇格する。

珍牛老師

加藤老子

加藤黙堂老師とは戦災で焼失した名古屋別院を再建された中興の祖

永平寺名古屋別院は、1945年に戦災のため全山を焼失する。
その再建に立ち上がった人が当時名古屋別院の
副寺であった加藤黙堂老師である。
1961年に本堂の落慶を始めとし、庫院、
不老閣等を整備され別院としての景観を再現された中興の祖である。

加藤老師 加藤老師 拡大

一葉観音

一葉観音とは曹洞宗の開祖道元禅師と深い縁で結ばれた仏

1227年、道元禅師は宋での修業を終え帰国の途についた。
その際、嵐に襲われ困苦を極めた時
禅師は一心に観音経を読誦する。
すると、波間より一葉観音が現れて風雨を鎮めた。
禅師は報恩の思いで舟板に一葉観音を刻み無事に
日本へ帰国することができた。

一葉観音 台座とも  一葉観音 台座なし

しょうみょうあんブログ

福井 照明

Author:福井 照明
〔ふくい しょうみょう〕

名古屋で仏像彫刻をしています。

>仏師 福井照明 仏像彫刻工房
 「しょうみょうあん」ホームページ


>「末期ガンを告知されて」の記事をはじめから読む

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